徒然の記〈一瞬の夢・片翼の刻〉

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  来たりなば 遠からじ・・
 立春が過ぎて、今年も実質的なが、すぐそこまでやって来ています。
 とは言っても、これも毎年書いている事ですが、実際には、フィナーレの時期が最も(寒さが)厳しくて、都心でも<雪>に見舞われることがあるので、油断大敵です。
  東風(こち)吹かば 匂い起こせよ梅の花  主なしとて春な忘れそ

 また、2月と言えば、これも何度も書いているように、私にとっては悲喜こもごもの思い出が詰まった月であり、匂い起したくなる特別の月でもあるのです。
 思えば、祖母の死、火事、 結婚、就職、父の死・・人生の節目を、なぜか一年の中で最も寒い時季に迎えてきたせいか、毎年2月の声を聞くと、今でもなにやら気持ちがざわつくのです。
 不思議ですよね。
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 因みに、この時期早々にを運んでくれる<梅の花>花言葉は、高潔・忠実・忍耐だそうですが・・更に白梅気品紅梅優美ですって。
 いずれにしても、4月になって、華やかにの主役になる<桜の花>に比べると、楚々(そそ)と咲いて、楚々(そそ)と愉しませてくれる早春<梅の花>は、どこか奥ゆかしくて可憐です。

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 さて、そうこう言っているうちに、令和4年になりました。
 振り返れば、中国武漢から始まった<新型コロナウイルス>に翻弄されて2年余り。
 今や世界<累計感染者数>は、4億人を超え、<死亡者数>600万人を超える勢いで、日本でも、国内の<新規感染者数>は、累計で400万人を越え、東京だけでも、日々1万人超え。その対応に苦慮して混沌としています。
 本当にね・・・。ふ~~。(溜息デス)何とかならないものでしょうか。
 
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ま、これは日本に限った事ではないのでしょうが、今や2年前の<新型コロナウイルス>の登場を機に、世の中の空気景色も一変しました。
 閉塞感と空疎感。スカスカな人と人との繋がり。
< style=color:#00c><人を見たら感染者と思え>的な疑心暗鬼と、分断的意識によって生じる疎外感孤立感・・
 最近では、従来のデルタ株から<オミクロン株>に、更にはステルスオミクロン株へと、次々に新たな変異株に姿を変えています。

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 しかも面倒なのは、新たな変異株が、比較的症状が軽くて重症化しないものの、感染力がより強くなり、発症までの期間が、短いところだそうです。
 従って、第6波は、第5波よりはるかに上を行く<感染者数>になっていますが・・このところ、少しずつ減少の傾向にはあるとは言うものの、まだまだ多数の感染者が、日々続発しています。
 慣れとは恐ろしいもので、今やf日本中の人が、<マスク>をするのが当たり前になり、いつの間にか・・てか、むしろ<マスク>をしないで素顔を見せるほうが、恥ずかしく思うようにさえなりました。
 ま、大人は良いかもしれませんが、これでは、健全な子供は育ちませんよね。
 本当にね・・・。ふ~~。(2度目の溜息デス)

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 そんな中で、中国では、<2022・冬季北京五輪>が始まり、なんとなく盛り上がらないまま(私だけですが)幕を閉じようとしています。
 スノーボート<平野歩夢選手>や、ジャンプ<小林陵侑選手>スピード・スケート<高木美帆選手>金メダルを獲るなどして活躍しましたが――
 今回は、男子フィギュアスケート<羽生結弦選手>が、4回転アクセルに挑戦して失敗したり、ロシア女子フィギュアスケートワリエワ選手<ドーピング違反問題>などがあり、イマイチ盛り上がりと華やかさに欠けたのは・・
 ごめんなさい。なにしろスポーツ嫌いなので、私だけの、勝手な感想かもしれません。

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 そうそう、先日、芥川賞作家で、東京都知事などを歴任した<石原慎太郎>氏が、亡くなりました。(享年89歳)。

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 若い頃は、国民的スターだった弟さんの<石原裕次郎>より格好良くて、大好きな作家でしたが・・・
 その後の政治家としても、都知事としても・・と言うより、彼の少々強引な持論も、そのカリスマ性も含めて、若い頃からずっと好きでした。

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 昔、我が家がまだ田園調布の一軒家に住んでいる頃、近所の坂道を上がると、突き当りに、木製の古い表札にラフな毛筆で「石原」と書かれた門があり、奥に洋風の煉瓦建ての家が見えました。
 通る度に、憧れと畏敬の念を込めて(古びた表札を)眺めたものですが――
 思えば、彼がまだ一橋大学の学生だった頃、『太陽の季節』という小説を書いて、史上最年少で<芥川賞>を獲り、颯爽と文壇デビューしたのは、私がまだ小学生の時でしたが――

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 忘れもしません。
 あれは・・夏休みに、家族と親類数人と、長野県の<志賀高原>に行ったことがあります。
 山小屋風のユースホテルに泊まり、夜、みんなで<ジェスチャーゲーム>をして盛り上がり、誰かが「太陽族」という課題を出して、それを演じて、みんなで当てたことがありました。
 当時は、私のように、まだ小説など読まない子供まで<太陽族>という言葉を知っていたほど、社会現象になったものでしたが――

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 以来、<石原慎太郎>と言えば、<作家>としてのみならず、<政治家>としても、<都知事>としても、その教養の深さと、歯に衣着せぬ物言いが好きで、常に一ファンとして注目してきた人でした。

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 ご高齢だったので、いつかはこんな日が来るとは思っていましたが――
     謹んでご冥福をお祈りします。

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 ところで、2月14日<バレンタインデー>は、時節柄、今年も誰に会うこともなく終わりました。
 一時は過熱気味だった<バレンタイン熱>も、<新型コロナ>の影響で、すっかり下火になり、例年なら、その時期だけ集中的に増えた<チョコレート>CMも、昨年来、めっきり少なくなりました。

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 勿論、私自身の<バレンタインデー>は、今年も変わらずX氏にカードとメールを送りましたが・・
 X氏と言うのは、以前にも何度も書きましたように、ホラ、半世紀も前からワタクシメが恋心を抱いていた元上司で、永遠の恋人です。
 
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 X氏は、現在85歳ですが、今年はこんなメールを頂きました。

バレンタインカード、ありがとうございました。
このところ、大谷翔平さんと言い、平野歩夢さんと言い、素晴らしい若者の活躍や言動に感銘を受けています。
彼らの明るさ、持続力、それに簡明なコメント力等々、学ぶことの連続です。
素晴らしい日本の若者をしっかり見習って、悔いのない人生にと、一日一日全力で生き抜いてゆきたいと思っています。


 若者のコメント力と、全力で生き抜くこと・・・。
 X氏が感じたことは、期せずして私もまったく同じことを感じていたので、とても共感して読みました。

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 最近、好きなテレビ番組のひとつに『新日本風土記』というのがあります。
 アーカイブスですが、日本各地に伝わる伝統や風習、その土地で暮らす人々の姿を、映像で綴った本格的なドキュメント番組です。
 
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 その中で、何かの回に<一瞬の夢・千年の美>という言葉を聞いて、思わず書き留めておいた事があります。
 その後、改めて「何が美しいのだろう?」と考えてみたら――
 同じような意味で、<花鳥風月>という言葉に思い至りました。
 日本人は、自然の美しい風物誌を鑑賞して、それを愛でたり、創作したりする(日本人ならではの)<心>を持ち合わせています。

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 だからでしょうか。
 ゆったりと時が流れる映像と共に、「日本を見つける、私を見つける」という<松たか子>のナレーションで始まる『新日本風土記』を見る度に、<美>の根底を探るトキメキがあり、気持ちが落ち着くのです。

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 余談になりますが、左半身麻痺して16年
 片手・片足しか使えない生活になって、いつの間にか16年が経ちました。
 当初は、どうなることかと不安で一杯でしたが――
 と共に、自らに科せられた<障害>にも慣れ、身の回りのことは、ほとんど人を頼らず出来るようになりました。
 歩けないので、一日の大半を座って過ごします。
 室内での移動は壁伝いだし、無感覚・・とは言っても、左手左足も、常にビリビリ痺れているので、不快でなりません。

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 最も困るのは、感覚がないので、自分の左手が、どこにあるのか分からないことです。
 なので、常に左手の位置を確認しておかねばなりませぬが・・
 困ったことに、時々、その存在をすっかり忘れてしまい、左手だけ長時間何かの間に挟まれていたり、お尻の下に敷いていたり・・
 気がつくと、左手が紫色に変色して、何日も鬱血していることがあります。
 また、台所でお料理を作る際に、油が飛んで<火傷>しても、その時は分らぬまま、後になって水膨れになっていることも、屡々(しばしば)あります。
 擦り傷打撲打ち身による<痣>が絶えず、まさに<満身創痍>です。

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 でも、でも、でも・・ね。
 だからこそ<私>らしいのであって、負けてはいられないのです。
 家事は以前と同様、16年前から休まず続けてきたし、入浴も、栄養管理も身の回りの整理整頓も・・・
 自主自立をモットーに、近年は、苦心に苦心を重ねた結果、右手右指<爪>を切る裏技なんぞも習得して、に頼ることがなくなりました。
 ね?すごいでしょ?

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 また、創作活動のほうも、昨年から、ちょっとした長編を(人生の集大成のつもりで)書き始め、400字詰めの稿用紙に換算すると、すでに500枚以上書き進んでいますしね。
 <時>と言うものは、非情のように見えますが――
 どんな無理難題でも、自分次第で不可能可能にする・・ま、言ってみれば、自らのパワースポット<源泉>でもあるのかも・・
 X氏のメールを読んで、ふと、そう思いました。

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この記事へのコメント

ダダさん
2022年02月22日 19:06
最近のユーチューブを見ていると、何か「日本は、こんなに素晴らしい」国なのだと言わんばかりの宣伝めいた動画が多くなっています。

時代の流れなのか、それとも受け狙いなのか。

本当の日本人は、何処に行ってしまったのやら。

今日は「2」並びで、ニャンの日とも、或いは「ニンニン」で「忍者」の日とも云われています。

継続は力なり。書き続けてください。黙々と。
夢子
2022年02月23日 11:24
ダダさん、こんにちは。
ありがとうございます。

失われつつある日本人の心・・
おっしゃりたいこと、よく分かります。
いつの頃からか、都会でも四季の風景が様変わりし、
無味乾燥で、無機質になりました。

何をするのも不自由で、思い通りにならない事ばかりですが、
残されているのは、「書く」ことぐらいしかありません。
継続は力なり・・
ありがとうございます。

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